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コバルトの特定化学物質指定について

 労働者の健康障害防止を目的として労働安全衛生法施行令の改正があり、慢性障害のリスクが危惧されるコバルトが「特定化学物質障害予防規則」(以下、「特化則」という。)の対象物質に追加指定され、同規則の改正が2013年1月1日より施行されます。
 私たち歯科技工士も歯科医療機関からの委託を受け、歯科用コバルトクロム材料を使用して歯科補てつ物(クラスプやバー)を製作するケースがあり、コバルト材料の使用に関しては原則として有害物質を取り扱う工場等で使用する局所排気装置等の設置が必要となりました。
 このたび日本歯科技工士会では、コバルト材料を取り扱いケースがそれ程多くない歯科技工所における対処方法について厚生労働省へ疑義照会を行い回答を得ましたので、その内容をお知らせいたします。

日本歯科技工士会からの疑義照会(問い合わせ)内容

・照会事項(1)
一時的必要に応じてコバルト合金を用いる補綴物の製作を請け負うなど、作業頻度が著しく低い場合には、『特化則』第5条第1項に規定する「臨時の作業」に該当すると解して差し支えないか。

・照会事項(2)
臨時の作業に該当しないが、実態的に局所排気装置と同様の発散抑制措置を講じていると考えられる歯科技工所の場合は、法定の局所排気装置の設置に係る適用除外の申請の対象となると解して差し支えないか。

厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課回答

1.照会事項(1)について
貴見のとおり。この場合、労働者の健康障害を予防するため必要な措置として、全体換気装置の設置や呼吸用保護具の使用が必要である。

2.照会事項(2)について
研磨による飛散量が少ない作業場では、所定の基準を満たす場合には特化則第6条又は第6条の3の規定に基づく所轄労働基準監督署長の認定又は許可を受けることが必要である。

解説

I.一時的、非定期的に製作を請け負う場合には「臨時の作業」(特化則第5条第1項)に該当し、局所排気装置等を設置する必要はありません。
ただし、全体換気装置(換気扇)の設置や呼吸用保護具(マスク)の使用が必要です。

II.専門的にコバルト材料を使用した歯科補てつ物製作を行っている場合は、局所排気装置の設置が必要となりますが、飛散防止抑制措置(例:歯科技工研磨集塵機器の設置)を行っている歯科技工所については、労働基準監督署長の認定、許可を受けることにより局所排気装置設置の必要性はなくなります。
なお、申請方法等については所轄の労働基準監督署にお尋ね下さい。


以上お知らせいたしますが、歯科技工所開設者、管理者は労働者の健康を守る義務があります。今回の内容のみならず労働環境改善、整備へのさらなるご対応を宜しくお願いいたします。

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