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『日本歯技』2018年7月号巻頭言



継続すること、伝えること

 三重県伊勢市にある伊勢神宮は、創建より2,000年以上続いている神社である。この神社では約1,300年前に、天武天皇の御発意による式年遷宮という制度が定められ、20年に一度、内宮外宮の正宮を始め14所の別宮や宇治橋などが造り替えられ、御装束や調度品、御神宝(武器、馬具、楽器など)も一新される。
 なぜ式年遷宮が20年ごとに行われるかについては確たる記録はない。一説では、建物を新しくし、神々を美しく瑞々しい神殿でお祀りしたいという古代の人々の発想から生まれたと考えられているが、結果的に“今でも新しく、いつまでも変わらない”姿を見せている。一方、宮大工や神宝製作の知識や技術を正確に伝えるには、当時の人の寿命や実働年数から考えると20年という年数が適切であったともいわれており、これにより建築技術や御装束神宝などの調度品が現在に継承されている。
 このことは組織を継続する上でも、2つのことを教えてくれているのではないだろうか。一つは、全く同じものを続けているといつか廃れる時が来る。その時々で社会環境に適応するべく新しくしなければならない。もう一つは、新しくすることで組織としての意思を伝えることができ、次の世代に継承される。
 日本歯科技工士会では、4年前より新たに中長期総合計画“日技新発展『7』プラン”を策定し、継続して取り組んでいる。この7つの基本戦略と38の具体的施策は、地域組織から選出された代議員による最高決議機関の民主的な手続きを経ながら、会員へと伝えられ、多くのご協力と共有により着実に成果を挙げている。
 この新しい取り組みにより、歯科医療を支える歯科技工士のナショナルセンターは活力ある組織へと変わりつつある。持続的に発展し、変わりゆく社会情勢の中で、“今でも新しく、いつまでも変わらない”組織として存在感を示すためにも、組織としての意思を会員一人ひとりに伝え続けることが重要性を増すであろう。
 
*河合真如著『常若の思想』
 
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